2016年1月3日日曜日

ザ・コア 地球が復讐する日 ディーン・ウェズリー・スミス

ノヴェライズ版:メディアファクトリー2003

 ペースメーカーを埋めた人たちがいっせいに死亡。ハトの群が方向を見失って大混乱。スペースシャトルが間違った地点に誘導され、ロサンジェルスの河川敷に緊急着陸する事件が相次ぐ。地球磁場が消えようとしているのだ。各地にオーロラが出現し、1平方kmあたり数百個の雷<スーパーストーム>でメキシコシチューが壊滅する。

 急遽建造された地下穿孔船<バージル号>は、マリアナ海溝から地殻、マントル内に突入。なんらかの原因で停止しよとするコアを動かすため、200メガトンの核爆弾5個を内核表面で爆発させようとするが・・・。

 <バージル号>はダンテ「地獄篇」の地獄の底を案内する詩人から名付けられた。高周波波動レーザーと超音波共振管で岩石を溶かして掘ってインペラーから排出することで推進。24時間でマントルを通り抜け、15時間で内核に達する。掘進速度は時速100km(理論値815km)。全長60m、コックピットと6つのコンパートメントで構成。各コンパートメントの内部はジャイロ安定器付きジンバルで45度まで水平に保たれる。小型原子炉搭載。船体材料は「タングステンとチタンの基質による結晶を極低温で結合させた「アンオブタニウム」で出来ていて、工作は液体窒素で切断。華氏9000度(摂氏約5000度)まで耐える。視覚装置としては音波画像装置とMRI(核磁気共鳴?)カメラを搭載。

 マントル内に幅数kmもの晶洞「クリスタル・ジオード」が存在し、その内側にはビルより高い結晶体が林立する。

登場人物
ジョシュ・キーズ博士:イリノイ大学の教授、地球物理学と電磁場が専門。
エドワード”ブラズ”ブラズルトン博士:40代後半。レーザーと金属の専門家。アンオブタニウムの発明者。
レベッカ”ベック”チャイルズ少佐:29歳。スペースシャトルのパイロット。
コンラッド・ジムスキー博士:著名な地球物理学者
サージ・レベック博士:ジョシュの旧友、科学の世界きっての変人で優秀な仏人。がっしりとした体格の大男。ジョシュより8つ年上の40手前。高エネルギー兵器が専門。
ロバート・アイバーソン船長

 事前の教養として、以下のサイトをどうぞ。
=>双極子磁場の逆転のMHDシミュレーション
=>地磁気ダイナモとコア-マントル相互作用(PDFファイル)
http://www-jm.eps.s.u-tokyo.ac.jp/2002cd-rom/pdf/j064/j064-002.pdf
=>地球磁場逆転時における気候・環境変動の可能性について(PDFファイル)
http://www-jm.eps.s.u-tokyo.ac.jp/2002cd-rom/pdf/l062/l062-007.pdf
=>急変する地球(西澤徹彦さんの霊性の進化と生命より)

(部内留保)

0 件のコメント:

コメントを投稿