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2016年5月1日日曜日

モビィ・ドール 熊谷達也

初出「小説すばる」200?-2004、集英社2005

 巌倉島(架空。伊豆諸島の御蔵島のもじり?)が舞台。常時150頭程度のイルカの群れが周辺に棲み着いている。1993年ごろからイルカ・ウォッチング/ドルフィン・スイムがブームとなり、巌倉島イルカ協会が6隻のウォッチング船を取りまとめている。

 比嘉涼子は東京に本部を置くNPO法人「鯨類鳴音研究所」の巌倉島の責任者。イルカの音声コミュニケーションのフィールド調査をしており、同研究所の調査船ドルフィネス号でインストラクターも務める。

 ある日、イルカの群れに異変が生じる。シャチの群れが現れたのだ。その後イルカのストランディング/座礁が相次ぐようになり、一頭のはぐれシャチが島に居座るようになる。そのシャチは背びれがオスの特徴を持つのに、その生殖器の外観はメスの特徴があった・・・。