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2017年1月30日月曜日

アトランティス・ジーン三部作, A・G・リドル

第二進化〈アトランティス・ジーン①〉2016/4/22
https://www.amazon.co.jp/dp/415012065X/
第二進化〈アトランティス・ジーン①〉2016/4/22
https://www.amazon.co.jp/dp/4150120668/
人類再生戦線(上)〈アトランティス・ジーン②〉2016/7/7
https://www.amazon.co.jp/dp/4150120803/
人類再生戦線(下)〈アトランティス・ジーン②〉2016/7/7
https://www.amazon.co.jp/dp/4150120811/
転移宇宙〈アトランティス・ジーン③〉2016/10/21
https://www.amazon.co.jp/dp/415012096X/

7万年前から7万5千年前にインドネシアのスマトラ島のトバ火山が大噴火し、現生人類(ホモサピエンス・サピエンス)とネアンデルタール人は絶滅の危機に瀕し、またそれ以外の人類は全滅している。それを盛り込んだ珍しいSF。

2016年11月30日水曜日

ゼロの激震, 安生正

宝島社 2016/4/22

発端は東京湾浦安沖でのマントル層まで達する深さ50kmの深層掘削による地熱発電計画。ドリリングではなく、地下トンネルを掘るシールドマシン『ガイア』で鉛直方向に掘削する直径200mの立坑掘削。600度の高温に耐えられる。
掘削開始から9年後に、2000万キロワットの東京湾第一発電所バベルシステムの稼働が開始される。

この立坑掘削中に発見された関東フラグメントは多孔質な破砕帯である。そこに石炭ガス化複合発電である京葉第三火力発電所から排出される二酸化炭素を貯留する計画が密かに進められていた・・・。

書評
http://ameblo.jp/sp1023/entry-12159916064.html

2016年5月7日土曜日

巨大災害 MEGA DISASTER 地球大変動の衝撃 NHK

2014年8月30日 第1集 異常気象 "暴走"する大気と海の大循環
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20140830
2014年8月31日 第2集 スーパー台風 "海の異変"の最悪シナリオ
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20140831

2014年9月20日 第3集 巨大地震 見えてきた脅威のメカニズム
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20140920
2014年9月21日 第4集 火山大噴火 迫りくる地球規模の異変
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20140921
2014年11月15日 地球大変動の衝撃 日本に迫る脅威 激化する豪雨
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20141115

富士山噴火 高嶋哲夫

集英社 2015/7/24
http://www.amazon.co.jp/dp/408771618X

「M8」(東京直下型大地震)、「TUNAMI」(東海・東南海・南海大地震の連動による大津波)、「東京大洪水」(双子台風の合体による巨大台風の首都圏直撃)に続く大自然災害シリーズ。

毎回、瀬戸口誠治(今回は日本防災研究センター副所長)ほかのシミュレーション研究者が活躍するが、今回は車椅子の若い女性研究者(秋山有紀)。気象庁がからぶりを恐れてなかなか避難命令を出さないなかで、噴火、火山泥流、火砕流、山体崩壊までを次々と予測を的中させる。それとTUNAMIでも活躍した元自衛隊ヘリパイロット(新居見充)が、火山灰の中でも平気な新型フィルター装置付きのヘリで大活躍する。

2016年5月3日火曜日

マラコット深海 アーサー・コナン・ドイル

1923年 漫画版:1978,桑田二郎,主婦の友社

 「シャーロック・ホームズ」シリーズのコナン・ドイルが「失われた世界」など4冊のSFを書いており,その一つ。

 マラコット博士らが海洋調査船<ストラッドフォード>から吊した鉄製の箱で大西洋の海底の噴火山の上、水深540mを探検中、巨大なザリガニ状生物マラックスにケーブルを切られ、8113mの海底に落下。8000年前に沈んだアトランティス大陸の末裔たちに出会う(水棲人ではなさそうだ)。

 アトランティス大陸の沖合いで海底火山が大噴火し、その巨大津波に襲われた後、大陸が徐々に海溝の方へ滑り落ちていったが、水密の避難所に逃れた数十人が生き延びたもの。ある深さ以上は圧力を打ち消す作用が働き、分厚く堆積した有機物の分解に伴う燐光で明るいという設定。

 ひどく妙な格好の「ブランケット・フィッシュ」、半有機体、半気体性で知性のある「プラクサ」、海なめくじ属で電波で相手を殺す「クリックスコック」、ピラニアのような「ハイドロプス黒小鱒」、長さ60m以上の海蛇、半エーカーほどの大きさの大ヒラメ、深海の竜巻などが登場。マリン・スノーなど深海底の描写が驚くほどリアル。海底で測深錘の落下を目撃する視点がおもしろい。

2016年5月2日月曜日

2000年から3000年まで-31世紀からふり返る未来の歴史 B. ステイブルフォード D. ラングフォード

1986年 パアーソナルメディア

 21世紀,温室効果による海面上昇で世界中が大きな被害。シベリアは肥沃に。日本は富士山の噴火等も重なって壊滅的被害。

 22世紀,海面が2000年に比べて16m上昇したところで安定し、下がり始める。食料と燃料油のためのケルプ農場が世界中の沿岸に広がる。遺伝子工学処理したプランクトンを海域に展開。赤潮を克服。

 24世紀末までに深海に増殖した海草が世界中の気候を穏やかにする。

 25世紀後半,鰓,ケーソン病保護機能、特別な皮膚、水かき、水中の匂いの感覚機能、反響定位法などを備えた両性人間メールピープルが誕生。26世紀から繁殖。太平洋に首都ネプチューンを築く。バブルドームが発達。27世紀初めには海をメールピープルの国家とするよう要求。

2016年5月1日日曜日

はるかなる朝 星野之宣

週刊少年ジャンプ、JUMP SUPER AGE『はるかなる朝』に収録 1975年

 アトランティス文明の時代。大規模な地殻変動が予測され、大気圏外に一時逃れるしか人類の生存の道はなくなる。予測よりも早く巨峰アトラスが噴火を始め、約100機のうち無事脱出できたのは2機の2000人のみ・・・。


総合海洋研究グループ 山之内照海

文芸社 2003年

 38年間教職人生を送られた著者が定年退職後に執筆した作品。海野十三のような古き良き時代のSFの香りがたっぷり。

 T山が噴火し、大量の火山灰で多くの市民が被災した。海岸に避難した人々を救助に来たのは総合海洋研究グループの救助艇だった。救助艇は人々を浮遊人工島<亀の子島>に。そこでは深海母船<海母丸>、一号深海作業船<海琴丸>、二号深海作業船<海翔丸>が建造されていた。完成した3隻は海底基地と海底牧場を建設する適地を探すためにアムステルダム=セントポール海台に。そこには未知の遺跡が・・・。

2016年4月30日土曜日

Blind Waves Steven Gould

Tom Doherty Associates Book

未翻訳。
南極での火山噴火によりRonne-Filchner氷床が崩壊して海面が30m上昇した世界。トリマラン<Terminal Lorraine>と潜水艇<SubLorraine>を使って水没した都市からのサルベージ業を営むパトリシアらは、発見した貨物船で大勢の人々が船内に繋がれているのを発見、政府機関によって沈められた証拠を見付ける・・・。

 ロック・イン・ロック・アウト潜水艇、海面効果飛行機(SEA;Surface Effect Airplane)、海洋温度差発電OTECで汲み上げた深層水を使った海洋牧場、6角形の浮体を結合して出来た浮体都市などが登場する。

南極大氷原北上す リチャード・モラン

扶桑社ミステリー

 1995年、マントルからのホット・プリュームが南極に上昇し、ロス氷原が漂流を始め、それによって南極西氷床が崩壊して海面が6m上昇する危機が迫る・・・。

 <イングリッシュ・オウン>というレーザー装備衛星を南極ロス海上空に静止させるというドンデモない設定がある。極端な楕円軌道を取ることによって、高緯度上空に実質的に長時間留まる衛星があり、それとの誤解かもしれない。

メルトダウン 北半球水没! マックス・マーロウ

1991年 創元ノヴェルズ1995

 北大西洋の中央海嶺での大噴火によって大津波、大量の火山灰が北半球の文明社会を襲う。寒冷化ではなくアッシュ・クラウドが温室効果として作用する設定になっており、海氷や永久凍土の融解による海面上昇、アッシュ・クラウドが消えた後の荒天により翻弄される社会を描いている。

下巻のみ保有

氷の帝国 リチャード・モラン

1994年 扶桑社ミステリー

 2000年、北大西洋の中央海嶺での大規模な海底火山活動による海嶺の隆起によって、メキシコ湾流が変化し、欧州が寒冷化、さらに大噴火による噴煙によって寒冷化が劇化する。閉鎖生態系のバイオスフィアと地熱エネルギー利用。探索船<アビス>と潜水艇<イエローストーン>も登場。

 主人公のベンジャミン・フランクリン・ミードは天才的な地球物理学者で世界最大の地熱開発会社の社長でアル中暦と離婚暦と癇癪癖を持つ。ヒロインのマージャリー・グリンは分子生物学者で英国生存圏の建設責任者。この2人の人物がなかなか魅力的。

氷河期を乗りきれ リチャード・モラン

扶桑社ミステリー 1995年

 「氷の帝国」の続編。2001年、北大西洋での海底火山大噴火が撒き散らした硫酸ガス、エアロゾルによって北半球が氷河期状態に陥り、その危機を乗り越えるためにバイオスフォイアへの移住、化学合成で成長する植物を作る研究、メキシコ湾流を変えることで北極海の海氷を溶かして温暖化させる試みなど。

 前作の2人の関係が意外な状態から物語が始まる。

2016年2月28日日曜日

ノーチラス号の冒険 ヴォルフガンク・ホーンバイン ジュール・ヴェルヌ

2009年 2006より刊行中。,創元社、全12巻。

ドイツのベストセラー海洋冒険ファンタジーのシリーズ。

ドイツの子供向け作品というと,なんか生真面目なイメージを持っていたのですが,
なかなかのぶっとびストーリー。なんとヴェルヌの『海底二万リーグ』の続編なんです。

登場人物

・マイク:主人公。ネモ船長の秘密裏の息子ダッカル王子。ネモ船長の遺産(カリブ海の地図に載っていない島とノーチラス号)相続人。唯一アスタロスと意思疎通できる。
・ベン:イギリス人の少年。口和悪く性格は強引。行動力がある。職人仕事では船内で一番器用。
・ファン:スペインの公爵の息子。冷静で明晰な考察を行う。「ドン・ファン」と呼ばれるのを嫌がる。
・クリス:イギリス人。最年少。豊富な知識と懸命な判断力。
・ハウル:宿敵ヴィンターフェルト艦長の息子。
・アンドレ:
・アルフォンス・トラウトマン:60歳を超える。元ドイツ海軍コルベット艦の元士官。ネモ船長のもとに身を投じて盟友となり、ノーチラス号の副長となる。
・グンダ・シン:インドのシク教徒の戦士。ネモ船長の元部下。マイクを「ご主人様」と呼ぶことを決してやめない。
・セレナ:アトランティス王国の最後の王女。1万年の眠りから覚める。アトランティス王国のピラミッドはクフ王のピラミッドの4倍の大きで、2匹の生きたスフィンクスが守っている。
・アスタロス:片目の黒猫でセレナの保護者。人の心が読める。

2016年2月14日日曜日

海底二万里 ジュール・ヴェルヌ

1869 仏題"Vingt Mille Lieues sous les mers", 英題"Twenty Thousand Leagues under the Sea", 角川文庫
新潮文庫(上下) 2012/8/27: 復刻版原書より全訳、イラスト112点完全収録の決定版、新訳
http://www.amazon.co.jp/dp/4102044027/
http://www.amazon.co.jp/dp/4102044035/


二万里、二万マイル、二万リーグなどあるが、この二万里=8万kmがもっとも正しい。
世界で最も有名な海洋SF。謎に満ちたネモ船長とその部下たち、虐げられた者を支援する〈ノーチラス号〉正しくは〈ナウティルス〉と発音)と、それに対する国籍不明の大型軍艦、この設定が非常に魅力ある作品を創り上げた。

科学技術面では潜水船ノーチラス、大気圧潜水服が登場。なんと海洋温度差発電への言及もある(角川文庫版:p.125)。
海洋科学面でも多くの記述がある。海洋生物(P.111)、海洋微生物(p.193)、地質時代(p.143)、海洋の熱塩循環(p.192)、海洋大気相互作用(p.576)にまで及ぶ。
特に膨大な種類の海洋生物の記述には圧倒される。これが1872年の「チャレンジャー号」による歴史的航海の前に書かれたとは、驚くほかない。

ノーチラス号とネモ船長
http://chikyu-to-umi.com/sf/nemo.htm

2016年1月11日月曜日

緯度0大作戦 東宝

●実写,1969日米,合作,DVD

 世界征服を企む天才科学者と,海底下2万mにある理想郷都市”緯度0”の艦長との闘い。〈アルファ号〉と敵方の〈黒鮫号〉が登場する。

 驚いたのはそれなりに力の入った日米合作映画だったということ。米国側が米国で公開する意図で作られ,英語の話せる日本人俳優を揃えた作品だったということ。米側俳優もそれなりに名の通った俳優で。

 ところが製作途中に米側の会社が倒産し,米側俳優のギャラは東宝が全部支払ったというのが面白い。

  内容だが「緯度0度」とは赤道と日付変更線の交わった所。その海中にユートピア的な海底都市がある。海底火山の噴火を観測していた日本の潜水球が噴火に巻 き込まれたところをアルファ号という近代的な潜水艦に救出される(このアルファ号はその後のマイティジャック号の原型的デザイン)。

 ところがマッドサイエンティストの手先である黒鮫号がアルファ号をしつように付け狙う。マンドサイエンティストの根城ではドクターモローの島のように獣と人間の合成というおぞましい実験が繰り広げられている。

 アルファ号はいよいよマッドサイエンティストとの対決に向かう・・・。

 海底火山噴火の海上シーンが非常に素晴らしい。CGがなかった時代に,おそらく水中にインク等を溶かして拡散するところを逆さまにしたんだと思うが,それにしても見事。それからアルファ号が改造されて空を飛ぶところはやはり日本人の好きなパターン。

2016年1月6日水曜日

クライシス2050 ジョー・ギャノン&テッド・サラフィアン

日米映画、ノベライズ版:ジョー・ギャノン、テッド・サラフィアン、集英社文庫 1990年

 えっ、チャールトン・ヘストン出演?。2049年、潮流発電やソーラー・システムの成功により、地球温暖化による平均気温の上昇は2度Cにくい止められた。宇宙ステーションでは新素材や医薬品の研究が進められ、食糧危機は乗り越えられた。

 ところが2050年、太陽が膨張を始め、地球は磁気と放射線の嵐に見舞われる。巨大黒点の出現で竜巻の頻発、富士山やキラウエア火山など火山噴火の群発、南極で気温20度Cまで昇温。
 太陽は地球表面と同程度の1~2ガウスの弱い磁場のほか、黒点周辺に2000~4000ガウスの強い磁場が存在。輻射層から対流層、彩層まで合計60万キロ近い距離を20万~30万ガウスの巨大磁束管が貫くことによって、コアの異変が光球面に直結しているのだ。

 アステロイド・ベルトにある宇宙工場<ニュートリニティー>で建造された半物質爆弾<フレディー>を宇宙船<ヘリオス>で運び、プローブ・シップ<ラー号>で太陽黒点の一つからコアに到達させ、水素の循環を阻害している巨大磁束管の巣を破壊し、太陽を正常化しようとする。一方、食糧難を利用して急成長したアイエクセル社は・・・。

2016年1月3日日曜日

わが名はレジオン ロジャー・ゼラズニイ

サンリオSF文庫 1976年

 主人公アルバート・シュヴァイツァー、またの名ジェームズ・マディソン、またの名ジョン・ダンは、かつて世界中央データ・バンク計画にシニア・プログラマーとして参画、全体運営の老責任者ジョン・コルゲートのアドバイザーにまで昇進したが、この計画がもたらす未来に疑念を持ち、自分のデータをすべて消去する道を選らんだ。私設調査機関(世界で2~3番目に大きい探偵情報局)のドン・ウォルシュからの依頼で危険かつ秘密の仕事を請け負っている。
 「レジオン」の意味は最後まで出てこないが、主人公の本名かもしれない。

 ・第一部 <ルモコ>前夜
 西インド諸島とベネズエラの間にある小アンティル諸島の洋上に浮かぶ基地”アキナ”。そこから海底約数千キロに延びた縦坑(ちょっとそれじゃ地球中心に届いてしまう。数千mの間違いか。)ハイウェイが掘られている。海洋性地殻を貫いてマントルに達し、火山噴火を起こして新しい海洋島を造るもので、<ルモコ>計画と名付けられている。

 この計画の前身として「モホール計画」の名前が出てくるが、なんと本書では1957年、AMSOC(アメリカ雑学協会)のウォルター・ムンク博士とハリー・ヘス博士が提唱し(ここまでは本当)、ボーリングと円錐核爆弾で天然ガスを掘り起こす計画として紹介されている(本当にそうだったかも)。
 カリブ海のドーム都市ニューエデン(水深175ファゾム、人口十万人以上)、北アメリカ大陸棚沖のドーム都市ニュー・サレムが登場。

 ・第二部 クウェルクェッククータイルクェック
 バハマ諸島最大のアンドロス島沖合いにある人工島”ステーション・ワン”が舞台。幅約700フィートの固定基盤上に、ベルトレ-ン加工会社のウラン抽出工場、研究所、図書館、美術館、診療所、住宅、レクリエーション施設がある。周りは音響壁に囲まれた海底公園がある。そこでスキューバ・ダイバー2人がイルカに殺される。

 二人の体にはゴンドーイルカの歯形が。”イルカ・ソサイエティ友の会”元会長リディア・バーンズが出資するイルカ研究協会は、イルカは下顎で突き殺すことはできても噛み殺すことはできないと反論するが黙殺される・・・。

 アンドロス島に住むマーサ・ミレイはイルカなどの写真家として有名で、広島で被爆した母から生まれ下半身に障害を持つ。このマーサと主人公の間で議論される、まったく精神構造の異なるイルカとの意思伝達の問題が興味深い。ヨハン・ホイジンガの「ホモ・ルーデンス」では文化が遊びの本能として始まったとし、怠けたり競ったりすることも含めた遊びの統一的概念がラテン語”ルードス”と名付けられている。イルカもルードスの文化があるのではというもの。

 もうひとつ、イルカは眠らない。その代わりに、聴覚的な白昼夢を見ているのではというもの。そのほか、音楽など精神レクリエーション(”ディアゴーグ ”)の自然発生的表現の中に宗教的な意味合いがあるとの説から、イルカにも音による宗教的意味合いを表現するものがいるのではというもの。

 ・第三部 ハングマンの帰還
 惑星探査手段として革新的な遠隔自律探査ロボット(テレファクター)、ハングマンが開発された。数百億以上もの超伝導性トンネル連結ニューリスター型電池を1立方フィートに詰め込んだ独自に決断を下せる冷却装置付き頭脳を持ち、さらに操作手の脳波をヘッドギアで増幅して遠隔で交信する機能も持つ。核融合装置で動き、自分で修理でき、人間の12倍程度の力を出せる。

 ところがハングマンは木星の衛星イオの探査後、エウロパで異常行動を取るようになり、カリスト探査を拒否、天王星ティタニアに上陸して観測データを送り始めたのち行方不明。それから20年後、メキシコ湾に着水し行方不明。その翌日、ハングマンをプログラム化した4人の創始操作手の一人が撲殺された・・・。

2冊部内留保

死都日本 石黒耀

講談社 2002年

 作者は内科医だが子供の頃から火山に強い関心を持ち続け、本書がデビュー作となったもの。本作品は2005年に地質学会から表彰されている。

 43人が火砕流の犠牲となった1991年の雲仙普賢岳の噴火では、火砕流の総量が100万立方メートル、総噴出量が0.2立方キロ。それに対し、1991年のピナツボ火山:総噴出量10立方キロ弱であり(火山爆発指数6)、さらに鹿児島湾奥部の姶良(あいら)カルデラは、約二万五千年前、総噴出量98立方キロの大噴火があり、その時の噴出火砕物の総量は13立方キロという(火山爆発指数7)。
 本書はこのような壮絶な破局的噴火を描いたもの。

 地殻内でマグマが帯水層に貫入するとマグマ水蒸気爆発が起こる。火口付近でマグマが連続的に発泡爆発する噴火形式をプリニー式噴火という。この場合、大規模な噴煙柱が形成されるが、それが崩壊すると噴煙柱崩壊型火砕流が生じる。火砕流には火砕サージ(高速高温のジェット噴流、灰神楽)を伴う場合がある。シラス台地とはこの火砕流が堆積したものである。

 さらに、直径15~20キロの巨大なカルデラを形成するじょうご型カルデラ火山の破局的噴火がある。南九州の霧島火山帯には以下のじょうご型カルデラ火山が並んでいる。
・阿蘇カルデラ:30万年間に4回も破局的噴火。9万年前、7万年前に破局的噴火
・加久藤カルデラ:30万年前に破局的噴火
・姶良カルデラ:2万5千年前、総噴出量98立方キロメートル。入戸火砕流400立方キロ。シラス台地を形成
・阿多カルデラ:10万年前以降
・鬼界カルデラ:10万年前以降2回の噴火
 これらの破局的噴火は過去12万年の間に6回宮崎県を襲ったという。

 火砕流/火砕サージが通り抜けたあと、今度は降水による土石流ラハール、広範な降灰による被害、さらには全球的な気温低下”火山の冬”が続く。
 破局的噴火が起こるメカニズムが興味深い。プレート沈み込み帯の背後は、日本列島では圧縮場による逆断層が多いが、なぜか引っ張り場による正断層が分布する地域があり、南九州もそのような地域のひとつ(鹿児島湾地溝)。

 日南沖で海溝型地震が発生。その翌日から霧島火山帯で群発地震の発生が続く。海溝型地震の発生によってこの地域の圧縮場が解消され、本来なら正断層地震の続発によってこの地域が陥没してもおかしくないが、なぜか隆起している。それを深層マグマの貫入によるものと仮定してマグマ量を計算すると、わずか一週間で0.38立方キロとなり、破局的噴火の再来が予測された・・・。

2015年12月15日火曜日

残像>世界樹 星野之宣

ヤングジャンプ掲載。『残像』(00年、MF文庫)に含まれる。1981年

 ドライアイスの雪が降り、零下128度の火星の北極冠。発熱潜氷艦<ルンディング>が永久氷冠に眠る太古の木を発見する。一方、オリンポス火山を震源とする地震が増加する。実はロシアの研究グループが原爆を使って火山を噴火させ、大気中の炭酸ガスを増大させる「バルカン計画」を密かに進めていた。北半球の巨大火山群が連鎖的に噴火を始め・・・。
 同様のアイデアで、南極大陸氷床約4000メートル下の地底湖ボストーク湖や、エウロパの分厚い氷の下の海洋の探査を行う構想が日経サイエンスで紹介されたことがある。小惑星帯由来のアミノ酸に着目しているのが凄い。

=>南極地底湖古代生物とNASA(TODOさんの"からしら萬朝報"より)

(横浜研開架)