2016年2月14日日曜日

海底二万里 ジュール・ヴェルヌ

1869 仏題"Vingt Mille Lieues sous les mers", 英題"Twenty Thousand Leagues under the Sea", 角川文庫
新潮文庫(上下) 2012/8/27: 復刻版原書より全訳、イラスト112点完全収録の決定版、新訳
http://www.amazon.co.jp/dp/4102044027/
http://www.amazon.co.jp/dp/4102044035/


二万里、二万マイル、二万リーグなどあるが、この二万里=8万kmがもっとも正しい。
世界で最も有名な海洋SF。謎に満ちたネモ船長とその部下たち、虐げられた者を支援する〈ノーチラス号〉正しくは〈ナウティルス〉と発音)と、それに対する国籍不明の大型軍艦、この設定が非常に魅力ある作品を創り上げた。

科学技術面では潜水船ノーチラス、大気圧潜水服が登場。なんと海洋温度差発電への言及もある(角川文庫版:p.125)。
海洋科学面でも多くの記述がある。海洋生物(P.111)、海洋微生物(p.193)、地質時代(p.143)、海洋の熱塩循環(p.192)、海洋大気相互作用(p.576)にまで及ぶ。
特に膨大な種類の海洋生物の記述には圧倒される。これが1872年の「チャレンジャー号」による歴史的航海の前に書かれたとは、驚くほかない。

ノーチラス号とネモ船長
http://chikyu-to-umi.com/sf/nemo.htm

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