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2016年5月6日金曜日

ビースト:Beast ピーター・ベンチリー

1991年 1993,角川書店

 未知の深海で漂っていた生き物が、環境の変化のため獲物を求めて浮上する。それは、巨大なダイオウイカだった。

同題TV映画は
製作年度: 1996年
監督: ジェフ・ブレックナー 上映時間: 113分

ニュー・イングランドの小さな漁港で若いカップルの失踪事件が起きる。遭難事故かと思われたが、続発する類似事件に町は揺れ動く。やがてそれは想像を絶する巨大なイカの仕業によるものだと判明。海洋学者は漁のエキスパート、ダルトンと女性警察官キャスリンの協力を得て巨大イカの捕獲に出発する。しかし、イカはこの一匹だけではなかったのだ……。

2016年5月5日木曜日

急速潜航!ブルータス ジョン・J・ゴッベル

1991年 文春文庫

 過酸化水素とジェット燃料を用いる燃料電池を動力源とする小型潜航艇X-3<ブルータス>が登場する。全長:約20m、最高速力35 ノット。無反響外殻、48個の吸着機雷、ロック・イン・ロック・アウト能力あり。70%過酸化水素6000ガロン(テフロン球形容器に貯蔵)、JP-5 ジェット燃料3600ガロンによって航続距離2万マイル。

 SFか,そうでないか微妙な作品。

2016年5月4日水曜日

タイフーン諜叛海域 マーク・ジョーゼフ

1991年 文春文庫

 ソヴィエト連邦解体の前夜、バレンツ海に面するグレミハには地図にないタイフーン級ミサイル原潜6隻の基地<ゼンコの穴>(長さ半マイル,幅500フィート,高潮水位から天井まで100フィートの巨大洞窟)がある。このタイフーン級を設計・建造したのが主人公,スチェファン・グリゴリエヴィッチ・ゼンコ中将54才。その妻は34才の美人女医マルガリータという、まるで707Rの速水艦長と妻みゆきのようなもの。

 さて、北洋艦隊司令官イワン・ジェミノフ大将は海軍総司令官V・J・ヴァロチン元帥を説き伏せ、分離独立派(反連邦派)を排除し、軍事政権を樹立するために<白い星>作戦を娘婿のマラコフ大佐に命じる。マラコフ艦長率いるタイフーン級6番艦<ソヴィエツキー・ソユーズ号>は、<ゼンコの穴>を出発し、バレンツ海からゴルロ海峡を抜けて白海に向かう。グルジアの首都トビリシに核ミサイルSS-N-20を発射するために。ゼンコはジェミノフ、マラホフの蛮行を阻止するために<タイフン号>で<ソヴィエツキー・ソユーズ号>を追跡する。

 一方、ソ連側の動きを偵察するためにソ連領海に侵入した米ロサンジェルス級原潜<リノ号>は不可解な<タイフン号>の動きに戸惑う・・・。

サイレント・ハンター 超巨大原潜出動 チャールズ・D・テイラー

1991年 創元ノヴェルズ

 空母ほどに巨大な米原潜<インペレーター>(最高司令官の意味)が登場する。ワシントン州沿岸に巨大な待避所”金魚鉢”があって、国防関係の民間企業の私的資金で極秘建造される。全長1200フィート以上。キールから艦橋トップまで120フィート。乗組員60人。メインコンピュータ<シーザー>で自動操縦も可能。アルファ級並みの速力が出せる。

 宇宙からの赤外線探査を逃れるために船体からの赤外線放出を完全に抑えることも可能。大隊クラスの海兵隊揚陸部隊、ヘリ、大砲、戦車部隊、水中揚陸艇、ホバークラフトを運べる。小型自動追尾対魚雷ミサイルATM、ナトリウム魚雷(水とナトリウムの反応で生じた気泡で魚雷本体を覆うスーパーキャビテーション魚雷)、レーザーで対空攻撃も可能。

 まさに「サブマリン707」に登場するアポロノームを髣髴とさせるスペック。永瀬唯氏あとがきで小澤さとるの「サブマリン707」と「青の6号」への言及がある。

 そのほかロサンジェルス級<ヒューストン>、<オリンピア>、<ヘレナ>、ソ連原潜<セラトフ>、アルファ級<スモレンスク>、<ノヴゴロド>、シエラ級<タンボフ>、アクラ級<オレル>、アルファ級<ポルタバ>、同<リャザン>

キャロル・ピーターセン:コンピュータ設計責任者、民間人。三十代後半、独身。
ハル・スノウ:艦長,離婚暦2回

2016年5月3日火曜日

ドス・アギラス号の冒険 椎名誠

たむらしげる 画, 偕成社 1991年

 ボクス船長と歴史学者・群島生物学者のコロンバス博士は、ドス・アギラス号(三羽の鷲の意味)で冒険の旅に出る。風を吸い込んで背後に激しく吹き出す<<オムの回転帆>>を動力とし、揺れをなくす螺旋舵、くいつきアンカーを装備し、4人の武装船員を率いている。

 目的地は南オクトパス諸島のヌル海峡に面するガブリエール島。秘境中の秘境として名高いその島の奥地に隠された翼のある卵「飛び玉」を探しに向かう。その行く手にはトパス海域の竜巻「怒れる海牛」、東ヌル海の高さ500mの隆起噴流「竜の衝立」などが立ちはだかる・・・。

 波乗り魚、あばれ手長藻、エンリケ・ベラの星まねし、舞魚、噴射イカ、ともしび貝などの海洋生物、ドリル・バード、さしわたし1800mの巨大な鳥などが登場する。

(その他の乗組員)
機関長:ドノバン
専任見張り役:ミルトソン
一等航海士兼船員コック:すり足マック
海釣り人:フック

2016年5月2日月曜日

白い鯨 ロバート・シーゲル

創元推理文庫

 長老フロボが率いるザトウクジラの群(ポッド)。フルナ(フルナクヤナ)とローテの間に生まれた白いフラレカナ・フルアは、女友達のアリーア(アラリーア)といろんな冒険をする。環境保護団体の船<虹色のクジラ>との出会い、大国が洋上核実験を行おうとする・・・。

2016年4月30日土曜日

大潮の道:Stations of the Tide マイクル・スワンウィック

1991年 ハヤカワ文庫SF ネビュラ賞、ローカス賞受賞

プロスペロ星系の植民惑星ミランダは、周期的に極地の氷が融けて陸の大半が水没する。それに伴って動物の大半が二形性、2つの異なる形態に変化する。海中で暮らせるように人間を変化させられるとのテレビCMを流す男を、テクノロジー管理局の担当官が追う・・・。
地球科学的な内容はない。

メルトダウン 北半球水没! マックス・マーロウ

1991年 創元ノヴェルズ1995

 北大西洋の中央海嶺での大噴火によって大津波、大量の火山灰が北半球の文明社会を襲う。寒冷化ではなくアッシュ・クラウドが温室効果として作用する設定になっており、海氷や永久凍土の融解による海面上昇、アッシュ・クラウドが消えた後の荒天により翻弄される社会を描いている。

下巻のみ保有

2016年1月6日水曜日

ブルーホール 星野之宣

1991~92、ミスターマガジン連載。ミスターマガジンKCデラック、講談社

 1938年に古代魚シーラカンス(ゴンベッサ)の生息が発見されたマダガスカル近海(コモロ諸島)に、白亜紀に繋がる「ブルーホール」が発見される。大渦巻に巻き込まれて白亜紀に漂着した主人公たち。その近くには、カンブリア紀に繋がる世界樹(海藻の群体)とブルーホールも発見される。ところが、6500万年前に衝突して恐竜を絶滅させた小天体(直径10km、質量1兆トン)が接近しつつあることが発見される。小天体衝突は、ブルーホールを通じて現代にも及ぶ恐れが・・・。

 海洋調査船<セーシェル>(潜水艇を搭載)、双胴型の調査船<クロノス>(潜水艇<DS-1>、探査ロボットを搭載)、深海調査艇<ウオールラス>、英国原潜<カンブリア>、米国原潜<エントラダ>が登場。シーラカンスの密漁をしていた主人公の娘の名がガイア・ナギリ。

2015年12月21日月曜日

巨人シリーズ ジェームズ P. ホーガン

創元推理文庫 1991年

・「星を継ぐもの」(1977)星雲賞受賞
・「優しいガニメデの巨人」(1978)
・「巨人たちの星」(1981)
・「内なる宇宙」(1991)
 宇宙物ではあるが、生物進化と環境変動のテーマがふんだんに登場する。

(部内留保)

2015年12月18日金曜日

ゼノサイド オースン・スコット・カード

ハヤカワ文庫SF 1991年

 「エンダーのゲーム」と「死者の代弁者」は、ヒューゴ賞・ネビュラ賞のダブル・クラウンを2年連続で獲得したという金字塔的作品。その第3作が本作品。
 「エンダーのゲーム」は、昆虫のような姿をした異星人バガーと生死をかけた闘いの中で、戦闘ゲームに天才的な能力を発揮する少年エンダー(アンドルー・ウィッギン)の活躍と苦しみを描く。「死者の代弁者」は、バガーとの戦役のあと、植民星ルジタニアで知的生物ピギーが発見され、その驚くべき秘密が解き明かされるまでを描く。「ゼノサイド」は、人類にとって致命的なデスコラーダ・ウイルスが解き明かされるまでを描く。
 本書でラブロックの「デイジーワールド」が紹介されており、非常に多様性の乏しいルジタニア生態系において、ピギーの特異な生涯サイクルが惑星環境調節機能を果たしているという謎が、本ストーリーの核心部分になっている。
追加項目:

2015年12月16日水曜日

火星の虹 ロバート L. フォワード

ハヤカワ文庫SF 1991年

 残虐な将軍アレクサンダーと、リベラルな科学者のガスの双子を主人公として、火星の独立、火星生物の発見、テラフォーミング、地球の宗教専制政治などが絡み合ったハードSF。クセが強いが後半は面白い。
 作者はハインラインの大ファンであるらしく、火星独立運動を決意した際、「月は無慈悲な夜の女王」を熟読するようにと奨める場面がある。

2015年12月15日火曜日

ヤマタイカ 星野之宣

1986~91、COMICトム連載、潮出版社の希望コミックス、全6巻

 伊勢湾台風クラスの巨大台風を観測する気象観測船<南海丸>(大型気象レーダーを搭載)。その前に巨大な銅鐸が飛来、巨大台風は消失する。太平洋戦争で沖縄決戦を前に沈んだ大和が浮上し、沖縄の米軍基地を砲撃するというクライマックスから物語は始まる。

 その一年前、沖縄の鳥島が噴火した日に物語は遡る(琉球大の名物教授である木村政昭さんの名前が「木村正明」でちらっと出ている)。沖縄本島・斎場御嶽(せーふあうたき)の東方沖、久高島は古来、アマミクが降臨した「神の島」と呼ばれ、最も霊威高き神女の島とされてきた。そこで60年に一度の秘祭「ヤマトゥ・祭(マテイ)」が行われようとしている。

 琉球神話と日本神話の関係を解き明かすために斎場御嶽を訪れた熱雷(あたらい)草作と息子の岳彦は、そこで久高島のシャーマンの血筋である以耶輪(いざわ)家のひとり娘、神子(みわこ、20才)と出会う。熱雷親子はその地下洞窟で古代船と角の付いた冠(伊耶阿摩美(いざあまみ)の冠)を発見。その時、神子はアマミク/マフイカ/フィミカに語りかけられ、生命が大地の炎の中から誕生したことを教えられ、”力”を与えられる。突如襲った地震で古代船は神子と銅鐸オモイマツカネを乗せて地下洞窟から出て久高島に。

 久高島に渡った熱雷親子。実は、神子はその母と草作との間の娘だった。ヤマトゥ・祭が行われ、神子は1700年ぶりに女神アマミクの後継者となる。草作はアマミクと日本神話のイザナギの類似性に気付く。神子らは巨大銅鐸オモイカネを探すために、”火の国”九州の阿蘇・中岳に向かう。そこでは巨大な鋳型の発掘調査が行われていた。火山活動が活発化、神子らに敵対する四天王(広目、持国、多聞、増長)に出会う。草作は火山を崇拝する縄文人の最後の国が邪馬台国とする「火の民族仮説」を唱えている。

(部内留保、第6巻は未入手)