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2016年5月6日金曜日

われら人の声に目覚めるまで ルイス・シャイナー

1984年 アンソロジー『ミラー・シェード』に収録,ハヤカワ文庫SF

 蒼く広がる海の底に見たものは――人魚? 幻と現実のはざまに揺れる人々の心(キャプション) by 木戸英判さん

スプラッシュ 

1984年 ダリル・ハンナ,トム・ハンクス主演

ポジティブ人魚さん映画。(JINさん紹介)

2016年5月5日木曜日

恐竜クライシス ハリー・アダム・ナイト

1984年 創元推理文庫

 DNA操作による恐竜の復活。マイクル・クライトン/スピルバーグの「ジュラシック・パーク」より6年早く発表され、「ジュラシック・パーク」よりもエキサイティングな内容でありながら、発表が早すぎて恵まれなかった作品。地球科学の点では特記する点はない。

2016年5月4日水曜日

レッド・オクトーバーを追え トム・クランシー

The Hunt for Red October、原著1984年 文春文庫 ,映画:1990

 映画版ではショーン・コネリーが主演。「キャタピラー推進」(米国側の呼び名は「トンネル推進」)と称して、超伝導電磁推進システムとおぼしきキャビテーションのない静穏推進システム(26ノットも出せる!)が登場する。「クライオスタット」とか「液体ヘリウム」とかのセリフが出てくるし・・・。小説版では、単にトンネル内に正・逆回転の推進器を並べてキャビテーションをなくしたもの(13ノット)となっている。

 <レッドオクトーバー>は,タイフーン級の全長と幅を増加させたもので、排水量3万トン。ツイン・スクリューに加えて、キャタピラー推進を備える。15 人の士官と100人の兵員、SS-N-20シーホーク・ミサイル26基、それぞれ500キロトンのMIRV(多弾頭各個目標再突入弾)8個を搭載。

 ソ連の原潜がアイスランド南東のレイキャネス海嶺を横断する際、「トールの双子」という一対の海山を抜けたルート「ゴルシコフの鉄道」を高速で通り抜ける。これには、慣性航法装置と地磁気傾度測定器(グラディオメーター)で、地形と艦との位置関係を100m足らずの誤差で突き止める方法を用いるとしている。

 その他、アルファ級<V・K・コノヴァロフ>、<E・S・ポリトフスキー>、デルタ級<ロコソフスキー>、米ロサンジェルス級<プレマイトン>、<ダラス>、<ポーギ>、<スキャンプ>、老朽原潜<イーサン・アレン>、潜水船救難艦<ピジョン>、DSRV<ミスティック>、<アヴァロン>、6000m潜水調査船<シークリフ>が登場。

 地震現象に伴うシグナルからノイズを除去するためにCALTEC地球物理学研究所で開発されたというプログラムを利用したSAPS(シグナル・アルゴリズミック・プロセシング・システム)でキャタビラー推進の音を検出している。

 ちなみに、超伝導電磁推進については、発電装置だけで船が沈むとも酷評されていたが、日本財団の<ヤマト>で船として成立することが実証された。実用化については、海水の電気伝導度を飛躍的に増やす革新技術が登場しないと無理と言われ、肥大船の船尾渦の境界層制御などの用途が探られている。

2016年5月2日月曜日

大漂流 田中光二

怒りの大洋三部作の第三部。1984年

第二部の沖勇魚と鳴海志保の息子の沖洋人(ひろと)が主人公。

 1995年、ODOPO(汎太平洋海洋開発機構)が設立され、海洋牧場、海底鉱山開発計画、海洋エネルギー開発計画などが進められている。2015年よりODOPO海中植民計画センターの沖勇魚所長の指揮により、三宅島沖、宇和島沖、石垣島沖で海底植民計画が開始されている。

 2001年より、ユダヤ系財閥グループが、"ネオ・エクソダス計画"として、<ポセイドニア>と<トリトニア>というエネルギー自給型・漂流型の洋上居住システムの開発に着手。その20年後にはそれぞれ人口5万人を擁するに至っている。それを爆破しようとするテロリスト集団の陰謀を阻止するため、 ODOPO国際管理局UWRT(水中救助部隊)に所属する沖洋人たちが<ポセイドニア>に派遣される・・・。

ウルトラマン第42話 ノンマルトの使者 金城哲夫

1984年 朝日ソノラマ「金城哲夫シナリオ傑作集」に収録

 海底開発センターの研究船<シーホース号>は大爆発して沈没。調査に向かった<ハイドランジャー>は、海底開発基地が全滅しているのを発見する。海底開発基地は海底人ノンマルトから攻撃を受けた。

 地球の先住民ノンマルトの海底都市が登場する。しかし、ウルトラセブンの故郷では地球人のことをノンマルトと呼んでいた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%88

スターシップと俳句 ソムトウ・スチャリトクル

1984年 ハヤカワ文庫SF

=>スターシップと俳句

大海神 田中光二

1984.3,角川文庫
怒りの大洋三部作の第二部。

 前作の<おおすみ>による"海水生命"との接触から5年後、スーパー・イルカを使って、栽培漁業の脅威となるイルカ群の就餌行動をコントロールする"狩り集め=誘導"計画の実験中、第三紀中新世に棲息していた全長30mの古代ザメ"カルカドン・メガロドン"が出現。海洋開発庁オセアノート局の海洋牧場推進・開発プロジェクトチームに参加している海洋調査士(オセアノート)の沖勇魚(いさな)たちが、メゾスカーフ<おおしお>で調査に向かう・・・。

 スーパー・イルカは、バイオテレメトリ、ピンガー、PBS(Programing Brain Stimulator, 脳内電気刺激による情動制御システム)で行動制御できる。

2016年1月12日火曜日

海魔の深淵 デヴィッド・メイス

1984

 近未来。超大国が始めた65日戦争が終わって1年10ヶ月。核の欧州でアメリカとロシアが地図から姿を消しヨーロッパも壊滅。疲弊しきった北大西洋連合軍とアルゼンチンやチリや第三世界が大陸棚資源や海底鉱脈を巡って断続的な戦いが行われており、南極の大陸棚の油田が炎上している。

  アメリカが南極大陸周辺の深海底に設置した6つの究極の自動戦闘要塞群のうち2つまでは機能解除されたが、3つ目の<クラック-1>は目覚めてしまい、機能解除に失敗。攻撃艦2隻、潜水巡航艇1隻、ロボット潜水艇1基、攻撃機6機が失われ、巡洋艦1隻が航行不能状態、440人の命が奪われた。要塞が目覚めた原因は軌道上に放置されていた軍事衛星の気まぐれな核ミサイル発射によるとされた。もし再び機能解除に失敗すれば、,ほかの3つの要塞も連鎖反応で全面核攻撃が始まりかねない。

 技術屋出身で米国民間人のバーバラ・カストナーが要塞攻略作戦監督官に祭り上げられ、最新鋭の小型のサイボーグ潜水艇<デーモン-4>に最後の望みが託される。<デーモン-4>の司令ユニットに組み込まれた人の生体脳は不必要な部分が取り除かれ、元の人格は完全に消されるか抑圧されているはずだった。マニピュレータ操作員としてサイモン・カムフィールドが搭乗し、最初のミッションに成功するが、なぜか精神的ショックによって再搭乗不能となる。そこで民間人のマギー・ブレインが搭乗することになるが・・・。

2015年12月21日月曜日

大統領誘拐の謎を追え クライブ・カッスラー

新潮文庫 1984年

 1989年7月。「氷山を狙え」のコーストガードの監視船<カトーバ号>が再登場。クライン・ハイドロスキャン・ソナーを装備。探査幅:左右600mずつ。

(横浜研開架)

アイスヘンジ キム・スタンリー・ロビンスン

未翻訳 1984年

 2248年の宇宙船内、2649年の火星、2610年の冥王星が舞台。題名のアイスヘンジとは、冥王星の北極に発見された謎の氷の塔のこと。

=>大野万紀さんの解説
=>冬樹 蛉さんの解説

2015年12月16日水曜日

ロシュワールド ロバート L. フォワード

ハヤカワ文庫SF 1984年

 太陽系から5.9光年の距離にある赤色矮星「バーナード星」。その周りを二重惑星(超近接した連星)「ロシュワールド」と巨大惑星「ガルガンチュア」が公転している。

 水星周辺に配置された1000基のレーザービームで駆動される直径300kmのライトセール宇宙船<プレメテウス号>は、40年をかけてバーナード星系に到達。冷凍睡眠ではなく寿命延長薬で代謝を1/4に遅らせる方法が用いられる。

 連星「ロシュワールド」は土星の惑星タイタンのサイズの2つの天体「オー・ローブ」と「ロシュ・ローブ」が6時間の周期で互いに公転する世界。わずか80kmしか離れていない両天体は、わずかな質量の違いにより「オー・ローブ」だけが水とアンモニアの低温混合物からなる海洋を持つ。そこには『フラウウェン』と名付けられた無定形の知的生命が浮遊していた・・・。

 惑星表面探査航空機である<マジック・ドラゴンフライ号>が『フラウウェン』たちによって50気圧の圧力に耐えて海中に引き込まれ、水とアンモニアが温度と圧力によりさまざまな形態をとる世界が描写される。乗員の中でも、シャトルの伝説的操縦士で2002年にミス・ケベックにも選ばれたアリエル・トルードーが魅力いっぱい。

●「Return to Rochewould」(ロバート・L・フォワード、娘さんのジュリー・F・フラーとの共著、未翻訳)
 「ロシュワールド」の続編。

●「Ocean Under the Ice」(1994、未翻訳、ロバート・L・フォワードと奥さんのマーシャ・D・フォワードとの共著)
 「ロッシュ・ワールド」の続々編。
 第3作の本書ではいつの間にかフラウエンの子供3人が人類の恒星間宇宙船に乗り込んでいる。

 「ロッシュ・ワールド」は、太陽の近くと巨大ガス惑星"ガーガンチュア"の近くを通る楕円軌道を周回しているが、今回はガーガンチュアを周回する氷衛星"ズールー"が舞台。

 このズールーの特徴は周期的/間欠的に熱水が大気~大気圏外に噴出するホットスポットが各所にあることで、そのタイミングと強さが太陽(バーナード星)、ガーガンチュア、他の衛星との並び方に依存していて、さらに地球の"Lunar reproduction cycle"(満月の時の生殖活動)のようにズールーの生態系にも関係あるらしい。

 2種類の知的生物がいて、ところがその生殖活動が一切分からない。その謎解きが本作品のメイン。

・アイスラグ(氷絨毯):間欠泉周辺の氷上で生活する光合成する絨毯状生物。科学と音楽も嗜む文化的生物。氷上にはなぜかこの一種類の生物しか存在しない。

・シーラシャーク:シーラカンスとサメに似ている。海底の間欠熱水噴出孔付近に生息。言語も扱うが粗野な性格。

2015年12月15日火曜日

バトルブルーPILOTS 星野之宣

「星野之宣SF作品集成Ⅰ [CONTINENT]」 (光文社コミック叢書“シグナル” 14)に復刻収録 1984年

 ブルーシティーの続編。オゾン層破壊から8年後の1997年。ドクター・ジェノサイド・水棲人類(アクエイリアン)旧米海軍の原子力空母3隻を中心とする南極の凍結艦隊がついにバトルシティー殲滅に動き出す・・・。
 新鋭潜水艦<ポリプティラス>(イエルマーク艦長)、小型潜水艇<ディプロカウルス号>(船縁令、アーサー、スカル・ホイザーが乗り組む)、<ドレパナスピス>(ニュー・マーメイド部隊のキャプテン・アテナ、ディアーナ教官、亜希が乗り組む)が登場する。未完で終わっている。
ロゴス司令官、船縁信一郎教授(ブルーシティー計画責任者、令の祖父)、杳子(司令官の秘書)、船縁美香(令の妹)

(部内留保)

2015年12月2日水曜日

海人ゴンズイ ジョージ秋山

週刊少年ジャンプに連載、1984年頃

http://blog.livedoor.jp/textsite/archives/50269881.html
1854年、太平洋でアフリカの奴隷船が沈没、樽に入っていた黒人奴隷の子供ゴンズイが奇跡的に日本の離島に漂着。しかしそこは江戸時代の罪人達が島流しにされる流人の島だった。
11話で打ち切り、単行本化。