2015年12月21日月曜日

オデッセイの脅威を暴け/Trojan Odyssey クライブ・カッスラー

新潮文庫、上下巻 2003年

 ダーク・ピット・シリーズ。2002年以来、カリブ海で褐色汚濁が広がり、生物が死滅。
 NUMA気象予報官のハイジ・リシャーネス博士はハリケーン"リジー"の発生に気付く。その頃、ドミニカ共和国の北東110キロあまりのナヴィダド浅堆礁の水面下15mに設置された水中研究所ピシーズ(魚類、魚座の意味。重量50トン、奥行き11.5m。現実の水中ハビタット<アクエリアス>がモデルであろう。)ではサマー・ピットとダーク・ピットの兄妹がカリブ海で広がる海棲生物被害をもたらしている褐色汚濁の原因調査を行っていた。1876年、ハリケーンで沈んだ客船<ヴァンダリア号>の近くで謎の洞穴を発見。その奥には・・・。

 ハリケーン"リジー"はドミニカ共和国南岸カブロン岬先端から3キロ余り沖に係留されているオーシャンワンダラー海中リゾートホテル(宿泊客1000人)を襲う。それを超多目的海洋調査船兼潜水支援船<シースプライト号>(全長92m、元砕氷タグ、電磁流体力学エンジン2基)が救出に向かう。
 褐色汚濁の発生源と思われるニカラグアの沖合いにNUMA観測船<ポコボニト号>(2000馬力ディーザル機関2基)が派遣されるが・・・。

 以上はイントロ。本題は、メキシコ湾流を太平洋側に流すトンネルを掘って欧州と米東海岸を寒冷化させてしまう陰謀が描かれる。
ドライスーツのヴァイキング・プロターボ1000、フルフェイスマスクのAGAマークII

(横浜研開架)

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