2016年4月28日木曜日

エサウ~封印された神の子 フィリップ・カー

1996年 徳間書房2000

 古人類学者がヒロイン。霊長類学者、分子生物学人類学者なども登場。

 ネパールのアンナプルナ(”豊穣の女神”の意味、標高8078m)保護区域にあるマチャプチャレ山(”魚の尾”の意味、標高6992m)はなぜか登山が禁止されている。登山家の第一人者であるジャック・シャクルトン・ファーニスは、このマチャプチャレ山の登山を無許可で試みるが、天体落下のような衝撃を感じた後、大規模な雪崩で同僚やシェルパたちを失う。 そこで見つけた洞窟のなかで、石化していない類人猿の頭蓋骨を見つける。 帰国して元恋人であるカリフォルニア州立大バークレー校の人類博士ステラ・スウィフトに渡す。

 その頭骸骨は数百万年前に滅びたパラントロプス・クラシデンヌ(別名アウストラロ・アファレンシス)とゴリラの中間のような形態であり、最大の霊長類ギガント・ピテクスの特徴も備えていたが、年代測定結果からはかなり新しいものと推測された。スウィフトらは探検隊を組織してネパールに。そのころ、インドとパキスタンの紛争が激化し、核戦争の危機が迫っていた・・・・。

詳細
(調査隊メンバー)
ジャック・シャクルトン・ファーニス:40歳。有名な登山家
ステラ・スウィフト:かつてのジャックの恋人でカリフォルニア州立大バークレー校の人類博士。オーストラリア生まれ。赤毛
フルケ・グルン:ポーターの親方。40代後半、元軍人。痩せているが強靭な体、ハンサム
アン・チェリン:親方見習い。背が高く、細身で、海胆のとげを思わせる髪形。ほとんどまぶたのない目と広い鼻。
ユッタ・ヘンツェ:医師。ドイツ女性。ストロベリー・ブロンドの髪と薄茶色のそばかすだらけの顔。たくましい体は古代の女性戦士を思わせる。青緑色した意志の強そうな目
ジョン・ボイド:山岳・北極研究所、首席研究者、地質学者。気候学も一部扱う。背が高い均整のよくとれた体、腕に見事な刺青、五分刈りの頭と角ばった顎と短い口ひげ。
ドゥーガル・マクドゥーガル(マック):第一級の登山カメラマン。エディンバラの労働者階級出身のスコットランド人。チェーンスモーカーで大酒飲み。小柄で煉瓦色の顔
バイロン・コディ:40歳。世界的に有名な霊長類学者。背が高く、少し太り気味。ダーウィンのような立派な顎ひげ、薄い口ひげ。スウィフトのよき理解者。
リンカン(リンク)・ウォーナー:有名な分子人類学者、ジョージタウン大学の教授。背の高い米黒人。
マイルズ・ジェームソン:38歳、獣医。国立公園の園長、白い肌のジンバブエ人。東アフリカの名家の出。大型のネコ科が専門。黒い髪とブルーの目。非常に礼儀正しい如才ない人物。
スルジャバハドゥール・トゥテ中尉:後方支援。
ヘレン・オコナー:後方支援。ロイターの記者。

(その他の登場人物)
スチュワート・レイ・サッカー教授:バ-クレー校の有名な地質学者。年代測定の専門家。もじゃもじゃの茶色い髪、スープこし器から出てきたような口ひげ、巨体。合唱曲が好き。
ジョアナ・ジャルディーノ:カルフォルニア州立大学医療センターの有望な神経学者。スウィフトの親友。豊かな黒髪を持つ、小柄で美しいイタリア系アメリカ人。
マナリート:医療センターの首席神経放射線学者。ハンサムなインド人。
ウォレン・フィッツジェラルド:人類進化研究所長/バークレー校古人類学部長

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