2016年5月4日水曜日

海底の剣 ダンカン・カイル

1973年 ハヤカワ文庫NV

 グロムイコ外相の時代。サハリン沿海にあるソ連の実験場で係留鎖に海中生物がひどく付着して鎖がよじれる現象が発見された。類似した条件にあるカナダ、バンクーバー付近の海底に設置されたソ連のミサイル発射装置<剣>がこのままでは不安定になることが予想された。潜水艦で回収に行こうにも米国のソーサス・シーザー海中聴音網をかいくぐることは出来ない。折り悪くバンクーバーで平和・協調のための国際会議が開催される。この国際協調の流れを壊すことなく<剣>を撤去するため、非常に巧妙な方法が考案されるが・・・。

 潜水作業艇<タイイーII号>が登場する。全長20ft、幅10ft、高さ10ft、水中重量10トン、乗員2人(3人まで登場可能)、前部に直径 7ftの耐圧球(厚さ1インチの鋼板製、窓3つ)、後部にやや小さめのオイルタンクを持つ。グラスファイバー製のオレンジ色の外板、マニピュレータ2、潜航深度約3000ft、生命維持時間48時間、3馬力の双発モーターで水中速力5ノット、行動範囲20マイル。2つの通信装置、水中電話、距離・方位発信器を搭載。

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