2016年5月2日月曜日

流れガラス(ドリフトグラス) サミュエル・R. ディレイニー

サミュエル・R. ディレイニー(ディレーニ),1979,サンリオ文庫「時は準宝石の螺旋のように」に収録,早川書房「ホークスビル収容所」に収録)

 流れガラス(ドリフトグラス)とは,長く漂流していたガラスビンが銀化したもので,ビーチコーマー(漂流物収集人)には大事な宝物(山田海人さんのサイトを参照)。

 場所は地球の未来、月と火星に植民地が芽生えた時代。国際水中事業団(アクアティック・コープ)が海底開発のため、鰓と水掻きを持つ両棲人となる人間を募集している。その手術は思春期前に行う。

 海洋開発局の報告では、アメリカ沿岸で海中作業に従事している両棲人は75万人にのぼり、両棲人と陸人とはよき隣人として仲良く暮らしている。

 水中事業団は、海底鉱山、農場、海底油井、鯨の飼育、化学物質蒸留プラントを動かすために、海底に大動力ケーブルを敷設している。260サイクルの電流が周囲の魚を追い払うために、危険な海溝を通過するルートにケーブルを通さざるを得ない。そのルートは、かつて突発事故で敷設に失敗した区域でもあった・・・。

カル・スヴェンソン:35才。両棲人の元深海計測士。18才の時に事故に会う。
アリエル:両棲人の生物学技師。16才。
トーク:新しいボス。19才以下。フィリピン人
ジョニ:アリエルの婚約者
ジュアン:カルの同い年の親友のブラジル人漁師。陸上人

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