2016年1月2日土曜日

ストリンガーの沈黙 林譲治

ハヤカワSFシリーズJコレクション 2005年

 待望の連作集「ウロボロスの波動」の続編。連作集に収録されているいくつかの短編が伏線となっているので、前作必読である。

 太陽衝突軌道にある小型ブラックホールの軌道を改変し、人工的に降着円盤を作ってエネルギーを取り出し、太陽系内に伝送するADDが・カーリーアグネス・マフィアの一人、アグリが恒星間有人宇宙船キャリバンをハイジャックして太陽系を離れてから4年半。なぜか予定軌道から著しく逸脱した恒星間無人探査機プロスペローの観測データを受信し、地球に転送する。そのデータとは・・・。

元テロリストの紫怨/ラミア、アグネス、その弟子のアグリ、シャンタク二世号のプロジェクトリーダーのアトウッド博士、ガーディアンの実力者、神田紫蘭も再登場。

  光速に近い速度で太陽系に接近する何モノか、それはコズミックストリングを利用していることから「ストリンガー」と呼ばれる。地球国連軍がついにAADDを攻撃。

登場人物
・アグネス(反陽子生成システムを考案した天才少女)
・アグリ:アグネスの弟子、紫蘭の娘で恒星間有人宇宙船キャリバンを乗っ取りインディアン座イプシロン星を目指す。
・アトウッド博士:シャンタク二世号の観測プロジェクトリーダー
・グレアム・チャップマン、アグネスの妹リタの三女アイリーン、ウスール、紫帆、団長安藤俊郎(50越え。地球側コンタクトチームの団長。地球の国連を代表)、神田紫蘭(師匠、ガーディアンの実力者、アグリの母)

 恒星間無人探査機プロスペロー、タイタス・アンロドニカス(全長200m超え)、内航船セイレム、哲人シリーズ(実存的AI):AADのラオ・ツェ、シャンタク二世号のチェアン・シェ(荘子)

 反物質タンカー・サプライ号→戦闘用宇宙船/機動船搭載護衛艦カムイ(全長約200m)、サクマ、マクナマラ『正義の権利作戦』、火星に24隻、AADに12隻、シャンタク二世号にカムイを差し向ける。

(部内留保)

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