2016年4月30日土曜日

深海伝説-臥竜篇 斉藤英一朗

ソノラマ文庫 1989年

 2152年、複合大気汚染が原因となって平均気温が2度C上昇。これによって内陸部の砂漠化が進み、南北両極の氷の大半が融け、海面が20m以上も上昇した世界。

 海上輸送の主力が天候に左右されない海面下に。PSDF(汎太平洋防衛軍)の<大鳳>(安全深度1200m、バイパス・エンジン、4200トン、巡航速度60ノット、最高速度80ノット(24時間)、深海探査・攻撃用小型潜航艇<D・V>を搭載)、海上浮遊都市”わだつみ ”(W138度20分、N30度12分、伊豆諸島鳥島西方200kmに設置、直径約5.2km、正三角形を逆さまに重ねた六角星形。人口6万8千人、 1/4がPSDFの日本基地)、謎の潜水艦<ウシャス>(電磁推進、涙滴型でやや扁平、潜航深度1820m以上、72ノット以上)が登場。

 「ベルトハイム帝国」の謎が解かれぬまま未完結となっている。あとがきに、著者が「海洋冒険ものを書きたい」と編集者に言ったら「ダメ、売れないから」と拒否されたエピソードが載っている。

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