ハヤカワ文庫SF,星新一訳/「深海の宇宙怪物」(SFこども図書館3)、福音館書店〈ボクラノSF〉シリーズ2009.2.25
主人公のEBC放送局の記者マイク・ワトソンと、その妻でノンフィクション記事の得意なフィリスは、新婚旅行の客船上で5つの赤い火球が次第に高度を下げて海中に次々と落下したのを他の乗船者とともに目撃した。
それから2年後、火球が領空侵犯で撃墜されるケースが続出。これらの飛行コースを水路測量図に書き込むと、水深8000m以上のいくつかの海域に集まっていた。英海軍は水深7千数百m以上のケイマン海溝で調査を行うことになる。2人の技術士官が乗った潜水球「バチスコープ」が潜航、最大潜航深度2400mで何かが接近する報告のあと通信途絶、ケーブルが溶けたように切断されていた。続く4800m無人機「テレバス」も喪失。
同じころ、米海軍もフィリピン沖で隊員2人が乗る潜水装置を失い、その後、アリューシャン沖でも米海軍の艦船が消息を絶つ。
さらに3年が経過。その間に二人の間に愛児が生まれたが、18ヵ月後に突然死で失うことに。その傷を癒すために2人は世界各地を旅していたのだった。ところが米巡洋艦、ロシア船舶、ノルウェー巡視船ほか6隻の海洋調査船が相次いで沈没し、二人は仕事に引き戻されることに。
米海軍はついにマリアナ沖で深海用原爆を投入する。その頃、ポッカーという著名な地質学者が宇宙からの知的生物が深海に移り住んできたという説を唱えていた。
ついに潜海異生物ベイシーとの戦争が本格化し、客船の相次ぐ沈没、投下した原爆の不発と遠くはなれた海域での爆発、黒潮流域で大規模な海底工事を推測させる変色域の発生、さらには島や沿岸の街が海から来た謎の戦車に襲われ、住民が次々とさらわれていった。
反撃によって戦車が出現しなくなったところ、やがてグリーンランドや南極の氷床の崩壊による海面上昇が始まる・・・。
最後まで敵が姿を見せないまま物語が進行する不思議な雰囲気。海面上昇についての記述が40年以上も昔とは思えないぐらいに科学的。なんと自律型無人潜水機(日本が開発したとの設定)が対ベイシー兵器として登場する。
JAMSTEC共済会サークル「SF倶楽部」が収集した地球・海洋SFを収録。これは書評ではなく、創作作品に登場する地球・海洋・生命科学ネタを紹介するものです。旧「地球・海洋SF文庫」よりこのBloggerに再登録完了。
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・出典:少年少女海洋冒険物語(Sayalautさん)
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・バーチャル博物館
Contents
乗物:"潜水船", "潜水艦", "スーパー・サブマリン", "ロボット", "ダイビング", "モビルスーツ", "水上船舶", "調査船", "掘削船", "砕氷船"
行動:"救難", "サルベージ", "海洋調査"
都市と基地:"都市", "基地", "古代文明":
歴史:"地球史", "氷期", "考古学", "進化", "古代文明"
生物:"海棲ほ乳類", "モンスター", "頭足類", "軟骨魚類", "生態系", "進化", "海洋牧場", "水棲人", "微生物", "遺伝子", "パンデミック"
資源・エネルギー:"海底資源", "エネルギー", "ハイドレート", "海洋牧場"
気候・環境:"気象・気候", "海面上昇", "大異変", "極域", "環境汚染", "衝突"
固体地球:"地震・火山", "噴火", "津波", "熱水噴出", "地球内部", "マントル"
分類ラベルの付け方(必ずお読みください)
行動:"救難", "サルベージ", "海洋調査"
都市と基地:"都市", "基地", "古代文明":
歴史:"地球史", "氷期", "考古学", "進化", "古代文明"
生物:"海棲ほ乳類", "モンスター", "頭足類", "軟骨魚類", "生態系", "進化", "海洋牧場", "水棲人", "微生物", "遺伝子", "パンデミック"
資源・エネルギー:"海底資源", "エネルギー", "ハイドレート", "海洋牧場"
気候・環境:"気象・気候", "海面上昇", "大異変", "極域", "環境汚染", "衝突"
固体地球:"地震・火山", "噴火", "津波", "熱水噴出", "地球内部", "マントル"
分類ラベルの付け方(必ずお読みください)
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