2016年5月5日木曜日

赤い原潜を捕捉せよ ハワード・レナルズ

二見文庫1986年

 ソ連の音響電子工学の第一人者ビョートル・アサーノフは画期的なソノブイ、拡大アクイティブ・ソナーEASの考案者。従来,アクティブ・ソナーが最高能力を発揮できるのが40km以内だが、超低周波音波(インフラ・サウンド、VLF)を使うことで100平方マイルのどんな深度にあるものも探知可能となる。そのアサーノフが英国に亡命する。

 英国内で開発に協力するのは英国防省の女性電子工学専門家フランシス・ウィクリフ博士37才。フランシスは8年前に夫を亡くした未亡人。

 アサーノフ52才は聴覚障害の専門医から音響の専門家になった。ピアノがうまい。11年前に妻を亡くす。一人息子ドミートリーを亡くし、その息子が地下出版グル-プに関わっていたことから、同グループと米国と英国の手引きにより亡命することになる。

 地下出版グループにはイワニツィン艦長の妻でソ連最高会議連邦会議の代議員の娘でもあるターニャ・メルニコワも関わっている。


 EASは長さ7m、6基のELFT(超大型フェイス音響変換装置)、ACS(空洞現象防止装置)、電池寿命72時間。

 EASが搭載されるのはプレーリー級新型原潜。デルタ級II型。新任艦長がエフゲニィ・イワニツィン41才。新任一等航海士がミハエル・ボロニヒン。ソナー係:キラノヴィッチ,ソコロフ(小柄),一等航海士:スチュホフ、ゼクリン(金髪のラトヴィア人)、発射管制士官/統制委員:ブルゴフ(大男),機関:スヴェンチスキー、シェヴェレフ(顎鬚)

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