2016年5月2日月曜日

さまよえる海 草上仁

2002年 ソノラマ文庫、上下巻

 惑星ヴィニヤードには生きている海が存在する。環境保護主義の「水の党」が政権をとっているが、緑化事業など保護政策を裏切る旱魃や洪水に見舞われる。野党である「土の党」は水源正常化プロジェクトとして海のネット細胞を抹殺しようとしている。大手生物資源取扱会社のゼネラル・ブリーディング社はハンドラー(異星物訓練士)を派遣する。

 この海は、自分の遺伝子をこの星の生物すべてに組み込み、必要な年月を経て自分が進化する必要が生じたら生物を海に呼び寄せて有性生殖を行うという進化戦略を採っている。

 ゲノム・インプリンティング,スイッチング遺伝子としての吸着メチル基、微量金属成分探知機(核磁気共鳴装置+輻射分光クロマトグラフ+恒星成分アナライザ+遺伝子シーケンサ+高速蛋白増殖装置)などの用語が登場。

(登場する動物)
ヴィニーバット(ヴィニヤード・バタフライ)、オオイボイワシモドキ、オオドラゴンモドキ、カミツブシ、セグロトビエビ、トビウミヘビ、トビツノウオ(フライング・ユニコーン・フィッシュ/ヴィニヤード・スリム・マーリン)、トブトリモドキ、スナトビムシ、ハチウオ(両生魚類)、バッタウオ、バード・マーリン、ハネツキエビ、ハネトビエビウオ、ハマイナゴ、ハマミドリイソギンチャク、ヒカリイトミミズ、ホタルゴンズイダマ、モグリウオ、ラッシャウミドリ、ラングラームラサキハコウオ

(登場する植物)
ヴィンダワラ(極上の稀少野菜ビブラ・グリーンに変わる)、ホリーンダワラ、ビブラ・ブラック

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