2016年5月5日木曜日

レッドサン・ブラッククロス 死戦の太平洋 佐藤大輔

1993-2002,中央公論新社,徳間書店

 ナチス・ドイツと日英同盟が世界を巻き込んだ戦争を行っている世界。既に英本土はドイツに蹂躙され、英王室と政府はカナダに逃亡。それを追うドイツ軍は反英のフランス系カナダ人を扇動、大西洋を渡ってカナダ国内で日英軍と激烈な戦闘を繰り広げていた。また,ドイツの反応弾攻撃により政府機能を喪失した合衆国は混乱の極みにあり、既に国家としての呈をなしてはいなかった。

 そんな中、日本からカナダに戦略物資を輸送する船団と、その護衛を担当する型も大きさも異なる英日混成の4隻の駆逐艦と1隻の護衛空母。一方、その船団を阻止すべく占領下のパナマから出撃する狼群。かくして北太平洋上で両者は互いの死力を尽くして対峙することとなる。

 架空の世界で,かつ護衛部隊指揮官の階級が1巻では大佐のはずが何故か2巻では中佐ときされるなど変な混乱はあるものの、日本人の手になるものとしてはかのフォレスター著「ソナー感度あり」にも匹敵する作品となっている。(by MOON○LIGHTさん)
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