1977年 2004ハヤカワ文庫FT
惑星<水無星(みなぼし)>の赤道には深さ約110キロ、幅800キロの巨大クレーターがある。これは約10億年前に反物質隕石の集中的衝突によるもの。大気の90%以上がクレーター内に溜まり、その下方はほぼ単原子からなる塵が積もった海となっている。居住可能地域はクレーター内に限られ、しかし不思議なことに大気の希薄なクレーター外の地域に先行文明の遺跡が存在する。
クレータ内には最大の都市「高つ嶋」、鴎半島、五星諸島(入植地アルナールほか)、足折諸島(水耕栽培場がある)、高さ110キロ、幅80キロの<崖>、堅忍(宗教と政治の中心地)、寸光湾(縦80キロ、横42キロの卵型)などがある。
塵海最大の生物が塵鯨。空気呼吸する冷血動物で、体長20m、幅約10m、ヒラメのような形で体の大半が頑丈な髭のびっしり生えた巨大な口。全身に黒と灰色の八角形の市松模様。血液は紫色。その腸はシンコフィーネ(隠語フレア)という麻薬の唯一の原材料となっている。塵鯨は養殖されていて、一頭を殺すたびに受精卵(幅30cm、重さ25キロ)3個を塵海に散布することになっている。
塵海にはこのほか飛び魚(パイロット・フィッシュ)を伴う鮫の群れ、オキアミ、シリコンの外殻を持ったさまざまな色と形状のプランクトン、節足動物、小魚、蟹、蛸(草食)、何百万匹も海面を埋め尽くす塵馬(ちりんぼ)、何百平方キロにも広がるリリパッドという光合成植物(一枚の丸い葉が直径何mもあり、厚さは2cm以下)、鰯もどき、葉齧り、葉掘り、茎穿ち、葉吸い、根食い、虫瘤作り、絶滅危惧種の磯巾着(成長すると)、磯巾着、がいる。
この塵海は音響探査も光学的探査もできず、超セラミックの釣り糸で測深をしてもその測深のたびに水深が食い違い、途中で切断されてしまう。
この海に主人公は捕塵鯨三胴船<ラングランス号>(長さ31.5m、最大幅27m、マスト4本、20種類の帆、乗組員26人)で乗り出す。ついには、この海の謎を解くために船長らは塵鯨の外殻を使った潜塵艇を組み立てて潜航し・・・。
(乗組員)
主人公ジョン・ニューハウス、
デュモンティ(モンティ)・キャロスリック
ニルス・ディスペランドゥム船長
フラック一等航海士(医者)
グレント二等航海士
ボーガンハイム三等航海士
樽職人2人
メグル少年:給仕
二等水夫15人:パーカム、マーフィグ、グレント、銛打ち砲手のブラックバーン
ダルーサ
JAMSTEC共済会サークル「SF倶楽部」が収集した地球・海洋SFを収録。これは書評ではなく、創作作品に登場する地球・海洋・生命科学ネタを紹介するものです。旧「地球・海洋SF文庫」よりこのBloggerに再登録完了。
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・出典:少年少女海洋冒険物語(Sayalautさん)
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・バーチャル博物館
Contents
乗物:"潜水船", "潜水艦", "スーパー・サブマリン", "ロボット", "ダイビング", "モビルスーツ", "水上船舶", "調査船", "掘削船", "砕氷船"
行動:"救難", "サルベージ", "海洋調査"
都市と基地:"都市", "基地", "古代文明":
歴史:"地球史", "氷期", "考古学", "進化", "古代文明"
生物:"海棲ほ乳類", "モンスター", "頭足類", "軟骨魚類", "生態系", "進化", "海洋牧場", "水棲人", "微生物", "遺伝子", "パンデミック"
資源・エネルギー:"海底資源", "エネルギー", "ハイドレート", "海洋牧場"
気候・環境:"気象・気候", "海面上昇", "大異変", "極域", "環境汚染", "衝突"
固体地球:"地震・火山", "噴火", "津波", "熱水噴出", "地球内部", "マントル"
分類ラベルの付け方(必ずお読みください)
行動:"救難", "サルベージ", "海洋調査"
都市と基地:"都市", "基地", "古代文明":
歴史:"地球史", "氷期", "考古学", "進化", "古代文明"
生物:"海棲ほ乳類", "モンスター", "頭足類", "軟骨魚類", "生態系", "進化", "海洋牧場", "水棲人", "微生物", "遺伝子", "パンデミック"
資源・エネルギー:"海底資源", "エネルギー", "ハイドレート", "海洋牧場"
気候・環境:"気象・気候", "海面上昇", "大異変", "極域", "環境汚染", "衝突"
固体地球:"地震・火山", "噴火", "津波", "熱水噴出", "地球内部", "マントル"
分類ラベルの付け方(必ずお読みください)
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