上下 原著2005、扶桑社ミステリー 2009.7.30
著者は元水中考古学者。本作品は現在までに4つ出版されているシリーズものの第一作。
2005: Atlantis
2006: Crusader Gold
2008: The Last Gospel (米題The Lost Tomb)
2009: The Tiger Worrior
国際海洋大学IMUの考古学者が主人公ジャック・ハワード。IMUは4隻の船と200人を越えるスタッフを抱え、ソフトフェアで財をなしたエフラム・ジェコボヴィビッチが全面的に資金提供している。
テーマは、グローマー・チャレンジャー号が1970年代初めに地中海の海底下の約550万年前の地層で、場所によっては3キロの厚さの圧縮された脱水層(通常の岩塩)があることを発見。つまりその時代に寒冷化で海面を500m押し下げ、地中海が大西洋と分離して海水が蒸発し、高濃度の塩分を含む沼地になった(メッシーナの海水蒸発)。
その約2万年後、温暖化によってジブラルタル海峡が決壊して海水が流入する。黒海と地中海を隔てるボスポラス海峡は氷期約2万年前より少し前に海面低下で陸橋化し、黒海は現在より150m水面が低い淡水湖となっていた。約7000年前、南極大陸西氷床の崩壊によって陸橋が決壊し、わずか1年で現在の海面になった。その際に高度な文明が沈んでノアの洪水伝説になったのではないかという、ウィリアム・ライアンとウォルター・ピットマンの仮説がもとになっている。
〈シークエスト〉と〈シーベンチャー〉(同型)という高機能な海洋調査船が登場する。ヘリパッドあり、全長75m、研究者20人、乗組員30人。自動位置制御用反動推進エンジンが船首と両舷に装備。建造後10年。ブレダ40ミリ連装対空機関砲L70を装備。ゾディアック・ゴムボートをのほか、避難用潜水艇〈ネプチューン〉タイプII、遠隔制御潜水艇ROV(IMUマーク7)、音波式無人機、無人潜航艇ROVアクアポッド2機、なんと深海救難艇DSRV-IV、コマンドモジュールを船体から離脱させることができ、それには緊急用バックアップとして深海用潜水服/自律性深海ロボットADSAマークV(ビークルと潜水服の2モード)までも装備している。
(横浜研開架)
JAMSTEC共済会サークル「SF倶楽部」が収集した地球・海洋SFを収録。これは書評ではなく、創作作品に登場する地球・海洋・生命科学ネタを紹介するものです。旧「地球・海洋SF文庫」よりこのBloggerに再登録完了。
右側に分類、著者、原著の刊行年、保管場所を示す。
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・出典:少年少女海洋冒険物語(Sayalautさん)
・SF倶楽部の図書購入・寄贈履歴
・バーチャル博物館
Contents
乗物:"潜水船", "潜水艦", "スーパー・サブマリン", "ロボット", "ダイビング", "モビルスーツ", "水上船舶", "調査船", "掘削船", "砕氷船"
行動:"救難", "サルベージ", "海洋調査"
都市と基地:"都市", "基地", "古代文明":
歴史:"地球史", "氷期", "考古学", "進化", "古代文明"
生物:"海棲ほ乳類", "モンスター", "頭足類", "軟骨魚類", "生態系", "進化", "海洋牧場", "水棲人", "微生物", "遺伝子", "パンデミック"
資源・エネルギー:"海底資源", "エネルギー", "ハイドレート", "海洋牧場"
気候・環境:"気象・気候", "海面上昇", "大異変", "極域", "環境汚染", "衝突"
固体地球:"地震・火山", "噴火", "津波", "熱水噴出", "地球内部", "マントル"
分類ラベルの付け方(必ずお読みください)
行動:"救難", "サルベージ", "海洋調査"
都市と基地:"都市", "基地", "古代文明":
歴史:"地球史", "氷期", "考古学", "進化", "古代文明"
生物:"海棲ほ乳類", "モンスター", "頭足類", "軟骨魚類", "生態系", "進化", "海洋牧場", "水棲人", "微生物", "遺伝子", "パンデミック"
資源・エネルギー:"海底資源", "エネルギー", "ハイドレート", "海洋牧場"
気候・環境:"気象・気候", "海面上昇", "大異変", "極域", "環境汚染", "衝突"
固体地球:"地震・火山", "噴火", "津波", "熱水噴出", "地球内部", "マントル"
分類ラベルの付け方(必ずお読みください)
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