2016年1月1日金曜日

暗黒洋(やみわだ)を越える者-UFOハンター・シリーズ 田中光二

S-Fマガジン10臨時増刊号、1981文芸文庫「沈黙の岬 UFOハンター・シリーズ」に収録

 15ページ。異星人の侵略によって、汚染地域が世界の人類居住地域の50%を越えた。そんななかで、敵の「母船」と称される大型の精子形宇宙機が大島と野島崎との中間に墜落した。不思議なことに他の宇宙機はいっさい沈没海域に近付こうとしない。

 水深2000mに沈んでいる宇宙機を引き揚げるため、深海調査船<アルミノートII>が空輸され、潜水調査が実施される。直径30mの球形の頭部及び長さ50m近い尾からなる宇宙機が発見される。ヒューズ社が建造した大型特殊工作船<グローマー・エクスプローラー号>で引き揚げ作業が実施され、ついに中に乗り込んでいた異星人とのファースト・コンタクトが実現するが・・・。

 <アルミノートII>はバッテリー動力、全長25m、最大搭載人員8名、最大潜航深度8000m、48時間単独行動可能。<グローマー・エクスプローラー号>の吊り上げ作業に用いるドリルパイプを「ドリル・ストリングス」と正しく呼んでいるのはさすが。「管索」との訳は実際には存在しない。

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