2016年4月28日木曜日

暗黒水域 知られざる原潜NR-1 リー・ヴィボニー ドン・デイヴィス

原著2003、文芸春秋刊2004.1

高張力鋼HY-80、150個の銀亜鉛電池
 原潜の父と呼ばれているリッコーヴァ提督って、やなやつだったんですね。海軍の中では上官が怒鳴るのは当たり前の世界でしょうから、目指すところが純粋なところは救いなんでしょうが。

 海底に近接して走り回るにはやっぱりサイズ的には排水量400トンまでで、タイヤが必要なんですかねぇ。それと目的海域までの移動がやはり過酷ですね。また、遮蔽が前壁だけってのは恐ろしい!

 NR-1が結局100億円以上になったってのと、NR-2がその10倍の見積もりになったってのは私としては納得です。
 ゼネラル・ダイナミックス社エレクトリック・ボート事業部(EB)のユニオンの非能率さって凄かったんですね。

 科学者に開放されるようになって、論文発表が禁止されても困らない著名な研究者、LDEOのヒーゼン博士とWHOIのホリスター博士が乗船したってのと、その2人がNR-1で観察した結果、それまでに8年を費やした労作「深海の表層」が間違っていて初めから書き直さないといけないと知ったこと、NR-1の唯一の死者が美食家のヒーゼン博士(心臓発作)だというところが特に面白かったです。

詳細

ハイマン・リッコーヴァ提督/中将
艦長:ドウェイン・グリフィス/トビー・ウォーソン/アリソン・J・ホリフィールド/マイク・マキューワン
スティーヴ・ペリー副長兼機関士
ジャック・モーター航海士
現場監督:エド・ホルト
海軍特別計画局主任科学者:ジョン・ピーニャ・クレイヴン:プロジェクト責任者の一人
潜航艇と先端技術の専門家:マーク・フォーセル
EB核動力本部長:チャック・カートン
ロバート・ウィルキンスン
EBプロジェクト・マネージャ:ジャック・レナード
スペリー・ジャイロスコープ社フィールド・エンジニア/テクニカル・レプレゼンタティヴ(テク・レップ):ブライアン・ルーブル(民間17人、スペリー2人の一人)
EBテスト・マネージャ:ディック・パテノード
スペリーの技術者:ロジャー・シャ-マン、フレッド・デグルート
EB主任試験技師:ハーブ・ベリー
LDEOのブルース・ヒーゼン博士
WHOIのチャールズ・ホリスター博士

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